* 木曜お仕事。今日も何かとオイソガ氏。
*
へむ２「・・・んー？」
猪名川「んー？ 今度はどないしたんな」
へむ２「いや。今週のちゃんぴよん、の、ギャンブル漫画の話やねんけど」
カニ子「カイザー水原大ピンチの巻、カニね。それがどうしたカニ？」
へむ２「いや。『ここに12枚のトランプがあります。その中には3が4枚入ってます。ここから二回の手札交換で3のフォーカード作れば勝ちです』いうのは・・・そんな、そっくりかえって威張る程の確率なんかなあ、思うて」
あずさ「？ でも、12枚から10枚引いて、でしょ？ そりゃ、十分な確率なんじゃないの？」
へむ２「違うよ。『12枚から10枚』じゃなくて、『12枚から最大10枚』だよ。最初の5枚交換、はまあ確定なんじゃけど、『二回目でも5枚引く』のは、最初の交換で3が1枚も来なかった時だけよ？」
猪名川「ふむ。確かにな、3が1枚来たら次は4枚、2枚来たら次は3枚、3枚来たら次は2枚、やからなあ」
カニ子「4枚来たら・・・その時は、そこで勝ち確定なんだから考えなくていいカニか」
へむ２「うむ。つまり、パターンとしては合計10枚引き、9枚引き、8枚引き、7枚引き、5枚引きの五種類がある訳で。10枚9枚ならともかく、8枚7枚あたりだとフォーカードはかなり難しいんじゃね？ と、俺の直感は強く告げてる訳なのですが」
まるち「はぁ（＾＾； あの、はい。12枚中7枚、ですと、確かに〜」
あずさ「・・・うーん。でも、合計すれば結構な確率、ありそうな気がするんだけど」
猪名川「まあ、その辺はちゃんと計算してみよか。まず、5枚引いてそん中に3が4枚ある場合」
カニ子「・・・えーと。ど、どう計算するカニ？」
あずさ「え、と。3が12枚中4枚なんだから・・・ええと」
へむ２「まあ、まずは簡略化だな。3以外の数字に関しては、どれ引いても同じ、な扱いで構わん訳じゃから。まず、配列を『aaaabbbbbbbb』と置く」
まるち「はわ（＾＾； えと、あの、aが3、bが3以外、ですね？」
へむ２「うん。で、まず『aaaabbbbbbbb』から5つ取り出したとして、その組み合わせは12C5。割って割ってで11×9×8になるから、合計792通り、と」
カニ子「Cって何カニ？」
猪名川「なんや数学の表記方法やった思う。まあ、
この辺読めば分か・・・る、様な、分からん様な」
へむ２「で、それに加えて今度は『aaaa』からaを4つ取り出す組み合わせは4C4。さらに『bbbbbbbb』からbを1つ取り出すんで8C1。両方掛け合わせて、合計8通り、になるな」
あずさ「つまり、5枚引いて3が4枚揃う確率は8/792、って事？」
へむ２「です。でまあ、同じやり方で他のパターンも計算してみると・・・『5枚中3枚』が4C3の8C2で4×28の112。『5枚中2枚』が4C2の8C3で6×56の336。『5枚中1枚』が4C1の8C4で4×70、つまり280」
カニ子「・・・うう。数字ばっかりで、頭が痛くなるカニー」
へむ２「いや、この程度で痛くなるなよ白血球。で、最後に『5枚中0枚』で4C0の8C5」
猪名川「・・・えーと、aの方は0枚なんやから1通り。やから、bの方だけ計算すればええんやな、それは」
へむ２「せいかーい。加えて8C5は8C3と同値になるから、さっきの計算流用して56。全部のパターンを足すと8＋112＋336＋280＋56で合計792、になる訳だ」
まるち「あ（＾＾； 先ほど出て来た、『aaaabbbbbbbb』から5つ、と一緒になりましたね」
へむ２「うん、つまり計算が正しかった、いう事です」
あずさ「・・・ふぅ（−− ややこしいのねぇ、こういう計算って」
カニ子「もうちょっと簡単な方法、無いのカニ？」
へむ２「さて？ おにーちゃんもお手軽気分で解いてってるんで、もしかしたらもっとスマートな方法あるかもね。ま、でもせっかくここまで来たんだから、後もこのまま解いてってみようじゃありませんか。今度は、『残った7枚の中から残りの3を全部引く』確率ー」
あずさ「・・・・・・（−− ふぅ」
カニ子「あー。簡単に、結果だけ聞きたいカニー」
へむ２「だから頭を使えとゆーに海棲類。まあでも、だらだら計算続けるのも何じゃしなー。ちょっと待て、今ちゃちゃっと計算してくるけぇ」
* ぴんぽんぱんぽーん。ただ今計算中につき、もうしばらくお待ちください。ぴんぽんぱんぽーん。
*
へむ２「あい、結果出たよー。残り7枚から、『2枚引いて1枚』が6/21、『3枚引いて2枚』が5/35、『4枚引いて3枚』が4/35、『5枚引いて4枚』が3/21〜」
猪名川「ええと。でもって今度は、それをそれぞれ一回目の確率と掛け合わせる、んやな？」
へむ２「です。つまり8/792＋112/792×6/21＋336/792×5/35＋280/792×4/35＋56/792×5/21で、結果は16/99、になりますたー」
あずさ「え。大体16%、なの？」
へむ２「です。意外？」
カニ子「意外だったカニー。30%くらいはあるかと思ってたカニよー」
猪名川「・・・つか、そーか。そもそも、『無条件で12枚中10枚引いて、その中に3が4枚ある確率』自体がそこまで高うあらへんねんな。実は」
へむ２「実はな。『12枚中10枚引いて』は、イコール『12枚中2枚引いて、その中に3が無い確率』じゃからな。8/12×7/11で14/33、つまり42/99で、大体40%しか無いのよね」
あずさ「そうなの？ それはホントに意外、って言うか。フォーカードって、すごく揃いにくいのねぇ」
まるち「そうですね（＾＾； 12枚から10枚でもダメだなんて、すごく、あの、ビックリです〜」
猪名川「まあ、40%あれば十分高いやん、て考えるギャンブラーも多いやろけどな。けど、16%やと・・・さすがに、ちょっと、なあ。サイコロ一個振って絶対1出せ、言われとるよなもんやからなあ」
へむ２「うん。出る時は出るけど、出ない時は出ない。そんな確率。故に、『そっくりかえって威張る』のはさすがに気が早いじゃろ、と思うおにーさんな訳だ」
まるち「はい〜（＾＾；；；」
へむ２「ま、出る時には出るんで結果がどう転ぶかは分かりませんけどねー。分かんないけど、でも、まあ。お兄ちゃん的疑問は解消しましたので。気分はスッキリ、いう感じー」
* て事で。では、スッキリした所で今日はここまでまた明日ー。
* ぐぅ。
